- 2020年5月29日
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ヘッドルームアプローチとIFRSののれんの減損テストの目的
2020年3月にIFRS Foundationより公表された「企業結合ー開示、のれん及び減損」(以下ディスカッションペーパーと呼びます)において検討されたのれんの減損テストの手法としてのヘッドルームアプローチを解説します。
2020年3月にIFRS Foundationより公表された「企業結合ー開示、のれん及び減損」(以下ディスカッションペーパーと呼びます)において検討されたのれんの減損テストの手法としてのヘッドルームアプローチを解説します。
IAS36号ではのれん以外の減損損失については戻し入れを認めています。あまり実務上見かけることは少ないだけに整理してみました。
今回のブログでは日本基準におけるのれんと資産グループの減損テストの関係について取り上げます。 減損テストは、簿価と回収可能価額を比較する手続きですが、のれんの減損テストでは、のれんの簿価とのれんの回収可能価額を比較するわけではありません。
今回のブログではIFRSにおけるのれんを含めた各資産(or資金生成単位)の減損テストをいつ、どのような状況になった時に実施すればよいのかを解説します。
持分法投資の減損テストは、投資者から見ると、関連会社株式という金融商品に対する減損テストになります。持分法投資は金融商品という側面を持ちつつも、通常は事業から生まれるキャッシュフローの獲得を期待している資産です。
IASBは、のれんの償却などのディスカッションペーパーを公表しました。のれんの償却については、ボードメンバーの14人中8人が現行の減損のみモデルに賛成したとのことで、ボードとしては減損のみモデルを維持するという予備的な見解に達したようです。
IFRSにおける減損テストにおいて、回収可能価額を使用価値で計算した場合には、税引前の割引率を開示する必要があります。しかし、一般的に企業価値評価で割引率として採用されるWACC(加重平均資本コスト)は、税引後の概念です。
グルーピングとは、減損テストを行う単位を決定することです。減損テストは、帳簿価額と回収可能価額を比較して、帳簿価額>回収可能価額となった場合に減損損失を行いますので、「帳簿価額と回収可能価額を計算する単位を決定すること」とも言えます。
減損テストでは、使用価値や売却費用控除後公正価値は将来キャッシュフロー(以下、CFと略します)の割引現在価値で計算することが多いため、将来CFをどのように見積もるかがポイントとなります。