WACCを計算するときに使用する、リスクフリーレートと負債コストの取得方法を紹介します。
これらの情報は国内であれば、基本的に無料の情報を容易に取得することができますので、その方法をご紹介します。
WACC計算におけるリスクフリーレートと負債コストはどこから取得する?
WACC計算におけるリスクフリーレートは、先進国であれば、通常国債利回りを採用します。
そして、国債利回りや負債コストは市場からデータから取得することが一般的です。
今回は、これらの情報を無料のデータベースから取得する方法をご紹介します。
日本国内を前提にした場合の国債利回りと負債コストのマーケット情報の入手方法
国内における国債利回りや負債コストの情報の取得は日本証券業協会のウェブサイトであれば一括して取得できるためおススメです。
リンクはこちらです。
- 国債利回り:リンクの売買参考統計値から、新発債(もっとも発行が新しい国債)の利回りを参照することが一般的です。
- 負債コスト:リンクの「格付けマトリクス」を選択してダウンロードすると、格付け機関ごとの格付けx残存年数のデータを取得することができます。
その他、国債利回りであれば、財務省のウェブサイトなど、様々な情報源から情報を取得することが可能です。
米国を前提にした場合の国債利回りと負債コストのマーケット情報の入手方法
海外の利回りとして、おそらく一番頻度が高いと思われる、米国の事例についても紹介します。
まず、米国の場合は国債利回り及び負債コストともは20年物を採用することが多いです。
したがって、今回は20年物国債利回り、20年物社債利回り(Moody’sのAaa格付け、Baa格付け)の情報の取得方法を紹介します。
これらの情報はFREDのウェブサイトより引用することをオススメします。リンクはこちらです。
FREDから情報を取得したことがない方にはわかりにくいと思いますので、ハードコピーを貼り付けておきます。
まずは、FREDのトップページのEconomic Dataタブを押して、下記画面のCategoryをクリック
次に下記画面のInterest Ratesをクリック
次に、国債利回りであれば、Treasury Constant Maturityを、負債コストであれば、Corporate Bondsをクリック
国債利回りの場合は、下記画面を探して、日次、月次、週次等を選択
負債コストの場合は、下記画面を探して、日次、月次、週次等を選択
評価のプロたちはどこから情報を取得するの?
評価のプロたちも上記の情報をソースから取得することもありますが、彼らはCapital IQやBloomberg等の情報ベンダーから取得することが多いように思います。
情報ベンダーの方が正確だからという理由ではなく、情報ベンダーの方が、評価モデル等に自動で情報を取得できるようにモデルを組み込んでおり、手軽に情報を取得できるためです。
リスクフリーレートや、負債コストの論点については、以下のブログを参照ください。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://roadtoartisan.com/valuation-rf-and-debt-rate/ target=]
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