独立系評価会社のプルータス・コンサルティングによる企業価値に評価に関する書籍のご紹介です
筆者が購入したのは2019年7月30日に出版された第4版です。初版は2010年に出版されたようですのでほぼ10年間にわたって読み継がれている書籍です。
発行部数がどの程度かはわかりませんが、こういったマニアックな書籍が10年間も出版され続けている点から、多くの人に読まれている書籍といえるのではないでしょうか。
第4版は550ページ弱あり、かなりボリューム感のある書籍となっています。
コンテンツとしては、企業価値評価で論点となりがちなポイント132個をQA形式で取り上げて解説する形となっています。
企業価値評価を実際に行ったことがある方はわかると思いますが、企業価値評価はかなりざっくりな手法がまかり通っている世界でもあり、中には理論的背景がふわふわしたまま「一般的な評価実務」の名の下に使われている手法やパラメータもあります。
本書はそう言ったふわふわした論点などを丁寧に解説した書籍であり、自身の知識の整理する一助になる書籍といえるでしょう。
ページ数も多いので、最初から順に読み進めていくのは骨が折れますが、頭を悩ます論点に出くわしたら検索するような辞書的な形で使うのがベストではないでしょうか。
本書は企業価値評価のやり方を初めて学ぶ方が最初に読む本ではないように思います。
かなりのボリュームがありますし、取り上げている論点もマニアックな点も多いので、企業価値評価の一般的な手法や概念はわかっているものの、より深い理論的背景、論拠を学びたい方向けの書籍といえると思います。
裁判関連、フェアネスオピニオン関係で特に実績があるプルータスさんだけに、そのあたりの項目に多くのページを割いているのもの特徴の1つといえると思います。
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